腕時計のオーバーホールは自力で行える?実施するリスクを理解しておこう!
公開日:2022/10/21
腕時計にこだわりがある方は、メンテナンスをして自分のお気に入りを長く快適に使いたいと思うのではないでしょうか。ここでは腕時計のオーバーホールは自力で行えるか、自力で腕時計のオーバーホールを実施する場合の手順、リスク、オーバーホールは時計修理専門店に依頼するのがおすすめである理由について解説します。
腕時計のオーバーホールは自力で行える?
腕時計のオーバーホールは自力で行えるのかといえば「できる」が答えでしょう。腕時計はプロに依頼すれば電池の交換でも3,000円、外側の修理、補修で6,000円、オーバーホールに至っては3万円ほどかかります。これを高いか安いかと判断するのは人によると思いますが、自分でこの作業ができればかなりの節約になるといえるでしょう。
ただし、作業をするには当然、専用の道具と知識や経験が必要になります。動画共有サイトなどで「簡単分解」「誰でもできる」といったような文言がある動画が紹介されていることもありますが、必ずしも分解したい時計と動画で紹介されている商品が同じものが紹介されているとも限らないこともあり、簡単にはいかないでしょう。
また、時計は数ミリ単位の部品が無数に組み合わさった実に繊細かつ華奢なものです。「鼻息ひとつで部品が飛んでなくなってしまう」「ピンセットで掴んだら部品が曲がってしまった」「組み合わせがわからなくなってしまった」などといったことが起こり得ます。
当然、このようなことが起これば、自己責任で部品を調達したり、修理したりしなければなりません。最悪の場合、時計が機能しなくなって使用できなくなる可能性もあります。あくまでも自己責任の範囲で行うことを心に留めておきましょう。
自力で腕時計のオーバーホールを実施する場合の手順
自力で腕時計のオーバーホールを実施する場合の手順としては、まず裏蓋を開けることから始まります。工具を活用して丁寧に内外部の部品を傷つけないようにする必要があるのでもっとも慎重に行うべき工程です。
裏蓋が空いたら、各部品を丁寧に外し、選別しておきます。部品入れを活用して1つたりともなくさないようにします。次に各部品をチェックして潤滑油などの汚れの除去を行います。同時に破損箇所があった場合は新しい部品に取り替えます。次に部品を外した順とは逆に組み立てていきます。組み立てが終わったら、正常に作動するか確認をして作業終了です。
自力で腕時計のオーバーホールを実施するリスク
自力で腕時計のオーバーホールを実施するリスクは何といっても失敗する可能性があり、それに対する保障がないことです。業者に依頼すれば、仮に不具合があったとしても再修理や保障を要求できますが、自分で行えばそのようなことはありません。すべては自己責任になります。
また、時計は自分で分解修理を行うと、メーカーの保証がなくなることもあります。これは、自己流の修理を行ったことで「メーカーが保証している動作性能などを担保できない」という理由によります。
時計は精密機械であり、ミリ単位での調整が必要になります。すべての部品は連動しており、正規のものではない部品を使用したり修理方法をしたりすることで、微細なズレが生じることもあります。そうなってはメ―カーとして「性能を担保できない」と考えるのは当然のことといえるでしょう。
腕時計のオーバーホールは時計修理専門店に依頼するのがおすすめ!
上記の通り、腕時計のオーバーホールを自力で行うことは大きなリスクを伴います。それゆえ、専門の業者に依頼するのが好ましいといえます。腕時計のオーバーホールは、時計の販売店、小売店、修理専門業者が行っています。
販売店は、正規の販売店であれば純正の部品を取り揃え、精度の高い仕事をしてくれるのがメリットです。デメリットとしては、作業を下請け業者や提携業者に依頼していることもあり、作業に時間がかかることになります。また、作業を委託している場合、当然彼らに手数料を払うので料金が割高になる傾向があります。
小売店は街の時計店、ホームセンターなどを差します。メリットは、対応できる店舗数が多く、直接持ち込みなのでものによっては当日で作業が終了することもあることです。また、料金も正規の販売店と比較して安価に抑えられています。デメリットは、保証の関係から特定のメーカーや高級品は受付不可などの制限があることです。
修理専門店は、あらゆるメーカーの時計の悩みを解決するお店です。メリットは、販売店よりも安価にオーバーホールはもちろん、細かい修理やメンテナンスができることです。デメリットは、修理にあたって純正の部品を使用しなかったり、修理後はメーカーの保証がうけられなくなる可能性があったりすることです。
まとめ
腕時計のオーバーホールは自力で行えるか、自力で腕時計のオーバーホールを実施する場合の手順、リスク、オーバーホールは時計修理専門店に依頼するのがおすすめである理由について解説しました。腕時計のオーバーホールはリスクが伴います。自身の力量や保証を考慮して慎重に判断すべきでしょう。上記を参考に適切な時計のオーバーホールのあり方を考えてみてください。